ゲーミングPCを新調しても、最新のグラボを搭載しても、脆弱な60HzのPCモニターを使用していてはその高速性能を完全に潰してしまう。
もはやFPSやコンバット系ゲームで勝率を上げるには 144Hz・240Hz などの高リフレッシュレート、優れた応答速度を兼ね備えたゲーミングモニターが必須の時代となった。
何を隠そう、すでにライバル達は皆、より高速なゲーミングモニターを使用しているのだ。
今回は、手ごろな価格で強敵ゲーマーを追撃できるおすすめゲーミングモニターをグレード別に3点紹介する。
なぜ低速モニタ(60Hz)ではライバルに勝てないのか
リフレッシュレート(refresh rate)とは1秒間に画面が切り替わる回数を表します。
60Hzのモニターであれば、画面は1秒間に60回、現在主流のゲーミングモニターはその2倍以上の144Hzで稼働します。
FPSではこの違いは歴然です。
あなたが1秒間に60回の視覚情報で敵に大まかに銃口を向ける間に、ライバルはその2倍以上、144回の情報を元に、確実にあなたの頭部に狙いを定めてきます。
敵を認識した瞬間に撃ち抜かれるのは、ゲーミング環境の違いによるものが大きいです。
確かに、FPSはスキルや練度がものを言う世界ではありますが、判定のシビアなゲームになればなるほど高速なゲーミングモニターを備えたプレイヤーが環境的優位に立てることは間違いありません。
FPSに60Hzモニターを使用するトッププレイヤーは存在しない
少なくともこの10年、私の知る限り、低速モニターを使用して上位に食い込むプレイヤーは誰一人として存在しませんでした。
一般プレイヤーでも神エイムと呼ばれるスキルの持ち主は、古くから決まって高リフレッシュレート、低遅延モニターを愛用しているものです。
ですが、黎明期のゲーミングモニターは非常に高価だったので、本物の高速モニターを入手できたのは、お金に糸目をつけないヘビーゲーマーばかりでした。
おまけに怪しいカタログスペックの偽物ゲーミングモニターも流通していたので、当初はあまりゲーム用モニターが日の目を浴びることはありませんでした。
今は違いますよ。
一般の私たちが、普通のモニター程の感覚で優秀なゲーミングモニターを選べる時代になったのです。
TVゲームも高リフレッシュレート 144Hz 対応の時代
SONYの次世代機プレステ5では最大リフレッシュレート144 Hzへの対応が決定しています。
これまでの Nintendo Switch をはじめ旧来型のTVゲームのリフレッシュレートは 60Hz が採用されてきたので、誰とマッチングしても60Hz同士の対戦が基本でした。
リフレッシュレートが勝負を分けることもなかったのです。
ところが、今後はTVゲームの世界でさえ、モニター性能の違いがプレイヤーのレートに大きく影響を及ぼすことが予想されるようになりました。
今のところ、PC用のゲーミングモニターにTVゲームを接続しても60Hzの環境に固定されますが、プレステ5以降は、家庭用ゲーム機にもゲーミングモニターが真価を発揮する時代が到来します。
ゲーミングPCにおすすめのゲーミングモニター3選
お金に余裕があるなら、ゲーミングモニターはフラッグシップ機の一択です。メーカーでデモ機を見てきた限り、まあ凄い性能と映像美です。
大型テレビと同じように、プレミアム的な高性能モデルはやっぱりお値段も段違いです。
ライト・ミドル領域で時流に合わせ「より安く」「より高品質に」、安定的なゲーミングモニターを入手するならこちらでしょう!
第3位『BenQ ZOWIE XL2411P』おすすめ度 ★★★★☆
コスパ重視なゲーム用モニターの「THE 定番」とも呼ばれる BenQ の『ZOWIE XL2411P』。
60Hzモニターからゲーミング環境をグレードアップするなら、通常モニター程度の出費で手軽に入手できる「XL2411P」がおすすめです。
基本スペックは最大リフレッシュレート144Hzに1ms(GtG)とFPSに最適。新型グラボと合わせればヌルヌルと滑らかなプレイ環境を即座に手にすることができます。
特筆すべきは、暗所の視認性を高める「Black eQualizer機能」が索敵型の戦闘に有効、見えなかった敵をさらけ出して迎撃できます。
ポートは「HDMIx1、DVI-DLx1、Display Portx1」。
フリッカーフリー、ブルーライト軽減。
24インチ、VESAマウント可能です。
このモデルの画面の白さは評価の分かれるところであり、気になるという方はぜひ次の機種をチェックしてみてください。
第2位『ASUS TUF Gaming VG279QM』おすすめ度 ★★★★★
2020年4月24日発売、280Hzに対応したASUSの最新鋭「TUF Gaming VG279QM」。
27インチ「IPSパネル」搭載。
これは大当たりモニターでした。こういうモニターを家族用にも増設したいと考えているのですが、台数を揃えるとなると費用面でちょっと厳しいのです。
そういうわけで価格を理由に第2位としましたが、本機こそが大本命です!
実機のリフレッシュレートも200Hzを超えてくると自然環境を眺めるような非常に滑らかなグラフィックを体感することができます。
VG279QMの最大リフレッシュレートは280Hz、高速性ばかりでなく DisplayHDR 400による映像美が素晴らしい。
圧倒的な臨場感でゲーミング環境を様変わりさせます。
ハイグレードなグラボを使用してる方に特におすすめ。今後のグラボ性能の向上を加味しても、長く使い込めるであろう、ゆとりあるスペックを保持したゲーミングモニターです。
ディスプレイインターフェイスは、DisplayPort 1.2×1、HDMI 2.0×2。
ブルーライト軽減、フリッカーフリー。
スピーカー搭載、VESAマウント可能。
第1位『ASUS TUF Gaming VG279QM』おすすめ度 ★★★★★
現行モデルとして価格&性能のバランスが非常に優秀なゲーミングモニターです。
0.5msの応答速度で165Hzの高速リフレッシュレートに対応した24.5インチTNパネル。シンプルな構成で、純粋にゲームを楽しむには使いやすいディスプレイです。
コストパフォーマンス良く手軽に高速ゲーミングモニターを体感するなら、2020年現在の候補として参考にして欲しいのがこちらのモデルです。
発売から1年が経過し、レビュー等も出揃っているので気になる条件などがある方は、カタログスペックの他、購入者の意見からも参考になる情報が得られます。
60Hzでは体感できない世界
『60Hzあればゲームに支障はない』という迷信が流行っている時代から、トップゲーマー達は強力なゲーミングモニターを使用して腕を磨いてきました。
スポーツの世界では、この周波数というのが非常に重要になるシーンがあります。
例えば、「テニス、野球、バレーボール、卓球」など、ボールスピードの速い球技を行う会場で高周波点灯の照明器具が設置されていることをご存じでしょうか。
通常、素の照明は「50hz(東日本)/ 60hz(西日本)」の周波数で点灯しますが、そのままの競技場で試合をすると大変なことになります。
選手には、ボールがコマ飛びで見えていたり、一瞬ボールが消えたように感じてしまい試合にならないのです。
ゲーミングモニターのリフレッシュレートでは、正に同じことがゲームの世界で起きています。高速で動く標的を認識するときに見えなければいけないものが見えていないのです。
ですが、私たちのカラダは日ごろから60Hzの世界に慣らされているので、不快なフリッカーさえ発生しなければ何ら支障がないかのように思い込まされている節があります。
144Hz以上のゲーミングモニターに触れて、しばらくするとこのことがはっきり分かってきます。
見えなかった物が見えてきます。
FPSの苦手なはずのあなたが、
神エイミングスキルの持ち主だったりするのです。
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